料理研究家・辰巳芳子が綴った四季折々の料理随筆。風情ある文体を耳で聴いてみませんか?
ラジオ日本・聴く図書室第13弾は、料理研究家・辰巳芳子著の「味覚日乗」。
氏がある大会社の奥様方が300人集まる会で「きちんと昆布で出汁をとっている方」と尋ねたら、わずか数人しか手が挙がらない。「おじやを疲れたご主人に作ってあげている人」と尋ねたら皆無・・・愕然としたという氏。 おじやと雑炊の違いもわからない・・・親から子に、伝えられていくべき家庭料理の基盤が失われつつあることに危機感を持つ著者が、日本人として受け継いでいかなければならない、とっても大切な事をこの一冊にまとめあげた。季節の材料を丁寧に選び、毎年毎年同じものを手しおにかけて料理しつづけることが、人の心にやさしさを与える・・・ 季節毎の恵みの香りが立ちのぼる様を格調ある文章で綴った見事な料理随筆となっている。春夏秋冬、四つの章からなる本書の冬の章の中から、井田由美のセレクションで、「牡蠣のこと」「大根一本」「柚子の香」「金柑とほどよさ」「鍋のある風景」をお送りする。 (C)ラジオ日本